美しい白い歯に!欠けにくいジルコニアのメリット・デメリット

歯の治療

セラミック


ジルコニア

奥歯のかぶせ物やブリッジの治療などでジルコニアにしようか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ジルコニアという素材はセラミック(陶器)の中で最も耐久性に優れていて、主に奥歯の被せ物(クラウン)に多く使われます。

またそれ以外にも、歯の一部が欠けた場合の治療や、差し歯、ブリッジ等のオールセラミック治療に適しています。

今回は、ジルコニアセラミックのメリット・デメリットや費用の相場について解説します。ぜひ、参考にしてください。

1. ジルコニアとは

酸化ジルコニアのことで、金属のジルコニウムの酸化物で白い粉末状のセラミックです。

常態では白色の固体で融点は2715℃と高く、また細かな結晶からなる結晶体からなり、高強度、高靱性を有し、金属に変わる歯科治療材料として多く利用されています。

透明でダイヤモンドに近い高い屈折率を有することから模造ダイヤモンドとも呼ばれています。

2. ジルコニアセラミックのメリット

2-1. 現在の歯科材料の中で一番強固

キュービックジルコニア(人工ダイヤモンド)とほぼ同じ組成でセラミックの中で一番固く強度が高い(曲げ強さ800MPa以上)

2-2. 金属アレルギーを起こさない

金属ではないため、生体親和性をもち、安全性高く、耐熱性にも優れています。

一般工業界で広く使われていて、調理器具、人工関節にも使われ丈夫で安全です。

2-3. 歯肉状態を健全状態に保つことができる

金属使用のものは金属イオン溶出により、マージン部(冠の際の歯肉部)が黒く変色したり、黒くみえることがあります。

ジルコニアフレームは金属イオンの溶出がないため、マージン部が黒く見えることがなく、歯肉を健全状態に保つことができます。

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2-4. 金属より軽く生体に優しい

ジルコニアは金属の約1/3の重さであり、本数の多いブリッジなどではほどんと重さを感じることがなく、生体のバランスを崩したりするリスクが軽減できる。

3. ジルコニアセラミックのデメリット

3-1. 費用が高く、作製に少し時間がかかる

保険診療ではできず、費用も他のセラミックに比べ2~3割高くなります。

CADCAMにて作製するため技工操作に時間がかかり、出来上がりに10~14日かかります。

3-2. 術者・技工士の技術で適合・寿命が左右される

CADCAMで適合を高めるため、歯を削る量が比較的多く、また技術力により適合寿命に差が出ることがあります。

3-3. 天然の歯より硬く、従来のセラミックより透明感が劣る

オールジルコニアは固すぎて咬み合う相手の天然歯が負けて摩耗してしまいます。

またジルコニア自体は従来のセラミックに比べ、透明感が劣り、審美性に欠けます。そのためジルコニアフレームにセラミックを焼き付けたものが使われることが多いです。

4. ジルコニア素材で行う治療

4-1. ジルコニアクラウン

金属を使わずにジルコニアフレームにセラミックを焼きつけたもの。

生体親和性があり、歯肉を健全状態に保つことができ、歯肉退縮に伴い、黒く見えることから防げます。

4-2. ジルコニアブリッジ

材質的に硬く、操作性に高く、靭性があるため、ブリッジのフレームに適しています。

また金属に比べ軽く、生体にも優しい素材です。

4-3. ジルコニアアバットメント(インプラントの土台)

前歯のインプラントの土台で用いられ、歯茎が黒く透けたり、セラミックの冠の透明感、明るさを損うことが少ない。

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4-4. インレー、ラミネートベニアなどには不向き

一部出来るものもありますが、審美的に劣ります。

5. 他の素材との比較

費用 強度 審美性 安全性
ジルコニア 10~20万位
オールセラミック(ジルコニア以外) 7~15万位
メタルボンド 7~15万位
ハイブリッドセラミック冠 5~10万位
金属(保険) 保険適応 ×

6. ジルコニアセラミック治療の注意点

6-1. オールジルコニアは硬すぎる

ジルコニアのみのオールジルコニアは天然歯に比べ、硬すぎるため対合する天然歯が負けてしまい摩耗したり、また対合するセラミックが負けてしまうことがあります。

6-2. オールジルコニアは審美性・親和性に欠ける

ジルコニアのみのオールジルコニアはジルコニア+セラミックに比べ、安価だが、審美性・親和性に欠けます。

6-3. ジルコニアの素材にドクター、技工士の技術が不可欠

ジルコニアの適合・精度・寿命を高めるためには、ドクターの精密な形成、技工士の精密な技工操作が必要です。

6-4. ジルコニアの寿命を左右するもの

歯ぎしり、食いしばりが強い人はジルコニアが欠けるリスクが高くなります。また、歯周病など口腔内環境が悪い人はジルコニアの寿命が短いことがあります。

寿命を延ばすためにはセット後のメンテナンスは必要不可欠です。

歯ぎしり、食いしばりが強い人には寿命を延ばすためにマウスピースを使用することもあります。

マウスピースに関してはこちらの記事もご参照下さい
無意識の歯ぎしりで歯がボロボロに!マウスピースで歯を守る

まとめ

昨今、金属の高騰、また金属による身体への悪影響が明るみに出ています。強度、身体への安全性のあるジルコニアは今後も活躍すると思います。被せ物やブリッジを入れる方はまず第一の選択肢としてご検討下さい。

Author: 小野澤 彰(歯科医師/歯科オノザワ院長)

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