キシリトールという名前はよく聞くけど、実際どうすれば虫歯予防に効果的なのか、数多くある商品からどれを選べばいいのわからない方も多いのではないでしょうか。
キシリトールはむし歯の原因にならないだけでなく、むし歯の発生や進行を防ぐ効果があります。キシリトール配合の商品はガムやタブレット、飴など多くの種類がありますが、適当にガム噛んでいるだけではあまり意味がありません。
そこで今回は、虫歯予防に効果的なキシリトールの取り方や商品の選び方などをお伝えします。ぜひ参考にしてください。
1.キシリトールとは
キシリトールとは糖アルコールの一種です。
全ての糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同じ程度の甘味があるがカロリーは砂糖の75%ほどと言われています。
キシリトールは白樺などを加工して作られる天然の甘味料として知られています。野菜や果物にも含まれ、例えばイチゴには100gあたり362mgも含まれています。
2.キシリトールの効果
2-1.砂糖と違い、虫歯の原因にならない
キシリトールは砂糖と違い、虫歯の原因となる酸を産生する事ができないので虫歯をつくるきっかけをつくりません。
虫歯の原因であるミュータンス菌は、ショ糖を分解して「酸」を作り出します。その「酸」が原因で虫歯をつくるきっかけになるのですが、ミュータンス菌はキシリトールを分解しても「酸」を作り出す事が出来ないのです。
※この効果は1回キシリトールを摂取すれば期待できるというものではなく、継続してキシリトールを摂取することで効果が期待できます。
2-2.虫歯菌の性質を変える
むし歯の原因菌であるミュータンス菌はキシリトールを代謝することができないので、酸やプラークの元(不溶性グルカン)を作ることができません。
しかし、ミュータンス菌はキシリトールを取り込んで代謝しようとし続けるので、エネルギーを得ることができず、ミュータンス菌自体が弱ってくると考えられています。
2-3.プラーク(歯垢)の性質を変える
ミュータンス菌の活動が弱まることでプラーク量が減少します。そしてプラーク自体がサラサラになって歯の表面から汚れが剥がれやすくなります。
プラークが剥がれやすくなることで歯磨きもラクになり、歯磨きの効率もあがり、お口の中が清潔に保ちやすくなることが期待されます。
2-4.プラーク(歯垢)の中のpHをさげない
通常私たちのお口のなかは中性の状態でpH7.0近辺に保たれていますが、食事や間食を摂取するとpH5.5以下となり酸性に傾いてしまいます。歯の表面のエナメル質はpH5.5以下となると徐々に成分が溶けだし脱灰を起こします。これが虫歯の始まりです。
しかしキシリトールの場合、摂取してもpH5.5まで下がらないことが知られています。
※pHとは・・・水素イオン濃度指数のことで、0から14まで の数値で表されます。 酸性度やアルカリ性度を計る尺度のことをいいます。
レモンはpH 2.5、ビールはpH4.5。お肌は、pH 4.5~6くらいの弱酸性といわれています。
2-5.唾液の分泌を促進する
キシリトールの甘味により味覚が刺激され、唾液の分泌を促進する効果があります。
またキシリトールをガムで摂取した場合は咀嚼により刺激され、唾液の分泌促進作用が増すと考えられます。
キシリトールが唾液の量を増やすことはありませんが、ガムを噛むことで唾液がでたり、唾液の量が増える事はあります。その結果、唾液の作用である自浄作用(洗い流す作用)が多く働き、虫歯を予防が期待できると考えられています。
3.キシリトール商品の選び方のポイント
3-1.キシリトール50%以上のものを選ぶ
キシリトールの含有量が多いほど虫歯予防の効果が高いため、含有量が記載されている場合は50%以上含んでいるものを購入しましょう。キシリトール100%の製品は歯科医院にて購入することができます。
キシリトールの歯科専売品について、詳しくは「歯科専用のキシリトールガムは効果大/市販品との違いは?」をご覧ください。
もしキシリトールの含有量が記載されていない場合は、成分表を確認し炭水化物(糖質)とキシリトールのグラム数が近いものを選ぶとよいです。
3-2.キシリトール以外の成分を確認する
虫歯の原因となるショ糖を含まないこと、エナメル質を溶かすクエン酸を含まないこと。
香料に柑橘類が含まれている場合はクエン酸と同じくエナメル質を溶かす可能性があります。
4.おすすめのキシリトール商品
4-1.ガム
キシリトール製品で多くあるものがガムです。ガムを噛むことにより唾液の分泌促進効果があるためオススメします。
歯科専売 キシリトールガム
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