歯が抜けた時にまずやるべき4つの対応と歯医者での治療

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4. 歯が抜けた際の歯医者さんが行う治療方法

4-1. 入れ歯をつくる

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歯が抜けた際に、早急に歯医者さんで歯を入れますが、選択肢の一つに入れ歯(義歯)があります。咀嚼は、後ろの大きな歯(大臼歯)が2本ないだけで、40%が失われます。そのまま放置しておくと、残りの歯に余計な負担がかかります。また、よく噛まずに飲み込めば、胃に負担をかけてしまいます。
抜けた歯の上に樹脂でできた入れ歯を乗せて、食事ができるようにします。固定式ではないので、取り外しはご自身で行えます。

4-2. ブリッジをつくる

ブリッジとは、丈夫な両隣の歯を利用して、橋を架けるように歯を入れる方法です。ブリッジは両隣の歯を削り、3つの歯をつなぎ合わせて、抜けた歯に被せます。
多くの歯が抜けた状態ではできませんが、1本ないし、2本が抜けた状態であれば、保険診療で治療することもできます。

4-3. インプラントを入れる

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インプラントとは、抜けた歯の場所に人工の歯根を歯槽骨に埋め込み、その上から人工の歯冠を装着する治療です。歯を削らずに新しい歯を入れることができます。外科的な処置になりますので、身体の状態によってはできない方もいらっしゃいます。インプラントは自費治療になり、1本40万円前後の費用がかかります。

5. 歯が抜けたまま放置したらどうなるか?

歯が抜けたままにしておくと、はじめは多少の不便を感じますが、しばらくすると、慣れて忘れてしまいます。抜けた直後は意識していても、時間が経つと歯医者さんに行くのが遠ざかります。しかし、実は大きな問題が進行しているのです。1本抜けただけでも、食べ物を上手に噛めなくなります。栄養摂取にも影響が出ます。消化も悪くなります。残った歯にも悪影響が出てきます。

5-1. 反対の歯が伸びてくる

歯を抜けたままにしておくと、例えば下の歯が抜けた状態にしておくと、上の歯がだんだんと下がってきます。抜けた歯と噛み合っていた歯が浮いて出てくる状態です。そうすると噛むことが難しくなり、噛み合わせが悪くなります。噛み合わせが悪くなると、身体全体のバランスも崩れていきます。

5-2. 隣の歯が傾いてくる

抜けたままにしておくと、隣のはが斜めに傾いてきます。いざ、歯医者に行って治療をしてもらう時に、歯が傾いていると、余分に歯を削らなければいけない状態になる場合があります。またそれは、やがて歯並びを悪くします。歯列の乱れは、歯垢がつきやすくなり、さらなる歯周病や虫歯になりやすくなります。

6. 歯が抜ける原因について

歯が抜けたとは、歯が丸々抜けてしまったことを言います。
歯は、歯冠(しかん)という見えている部分と、歯根(しこん)という歯茎の中に埋まっている部分とで構成されています。歯が抜けたとは、この歯根部分からすべてが抜けてしまったことを指します。どういう状態で抜けたかによって原因が違いますので、まとめておきます。

6-1. 外傷によって歯が抜けた

サッカーやラグビー、ボクシングなどの激しくぶつかり合い、殴り合いなどが生じるスポーツでは、歯が抜けたり、折れたりすることがあります。
あるいは、交通事故などのアクシデントが発生すると、同じように歯に強い衝撃が加わり、歯が抜けたりします。
折れてしまった歯は元に戻すことができないのですが、抜けた歯に関しては、早急に正しく対処すれば、元どおりになる可能性があります。

6-2. 歯周病によって歯が抜けた

歯周病とは、歯垢の中の歯周病菌が、歯茎(歯肉)や歯を支える骨(歯槽骨)を溶かす病気です。歯槽膿漏とも言います。30歳以上の8割が歯周病と言われています。歯周病菌と虫歯菌は違いますので、静かに進行する場合があります。外傷以外の歯が抜けた原因は、この歯周病になります。

まとめ

歯が抜けるのは、外傷や偶発的な事故によって起こることもありますが、歯がぐらぐらしている自覚症状があったり、抜けそうな歯を我慢して使っている場合は、歯周病や虫歯の可能性が考えられます。
抜けそうになる前に歯科医院を受診することをお勧めしますが、偶発的に抜けてしまった方は、歯を残せる可能性もありますので、まずは参考にしてみてください。

Author: 塚本 千草(歯科衛生士)

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