はじめて生える永久歯、6歳臼歯に起こるトラブルと対処法

shutterstock_288313193_720

お子様に初めて生えてくる永久歯が、なかなか生えてこなかったり、虫歯になってしまったりすると不安になりますよね。

大人の歯として一番最初に生えてくるのが「6歳臼歯」です。
6歳臼歯は、6歳前後から生え始め、それから大人になっても生え変わることはありません。そして、6歳臼歯は最も噛む力が強く、歯並びや咬み合わせの基本となる重要な歯です。しかし、最もトラブルの多い歯とも言われています。そこで今回は、6歳臼歯について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

広告

1.6歳臼歯とは

1-1.最初に生える大人の歯

6歳臼歯とは、永久歯の中でも一番最初に生える大人の歯で、「第一大臼歯」の事をいいます。

大人の歯でいうと、親知らずを除いて、奥から二番目の歯が第一大臼歯です。

01

1-2.6歳臼歯は大切な役割を持つ歯

6歳臼歯には、とても大切な役割があります。

それは、食べ物を噛みくだいたり、食べ物を擦り切ったりする力です。
他の歯と比べて噛みくだくが強く、食事をする際に必要な「咀嚼」(そしゃく)に大切な歯です。

また、永久歯の歯並びや噛み合わせの基本になる歯でもあります。

2.6歳臼歯の生える時期

6歳臼歯(第一大臼歯)は、名称の通り、6歳頃から生えてくる歯で、6歳から7歳までの間に生えるのが一般的です。

また、その後ろの歯(第二大臼歯)は11歳から12歳の頃に生えてきますので、6歳臼歯が生えてから5年も後に生えてきます。
それだけ、6歳臼歯は早くからお口の中で「噛む」ことの仕事をしていることになります。

3.6歳臼歯が虫歯になりやすい理由

3-1.知らない間に生えてくる

6歳臼歯は、6歳から7歳でちょうど小学校へ通うようになった頃から生え始めます。

その頃に、お子様のお口の中をきちんと観察したり、定期的な歯科検診を受けていない場合、知らない間に生えていたとうこともあります。

6歳臼歯は、これまで歯がなかった部位い歯が生えてくるので、歯ブラシが届いていないこともあり、虫歯になりやすいです。

3-2.歯の生え変わりの時期により磨き残しが増える

6歳臼歯の生えてくる時期は、その他の歯も生え替っている時期です。そのため、歯が抜けているところがあったり、歯が生えかけているところがあったりと、歯の高さがそれぞれに違っており磨き残しが増えることが原因の一つに挙げられています。

3-3.歯の溝が深い

乳歯と比べて、歯の噛み合わせ部分の溝が深く、汚れが溜まりやすい形状をしています。

これまでの磨き方に加えて、歯の噛み合わせ部分を磨くことを新しく取り入れることで虫歯予防になります。

3-4.学童時期による変化(小学校へ入学)

6歳臼歯は、6歳から7歳ころに生えてきますが、ちょうど、小学校へ通うようになった頃でもあります。

その頃に、お子様のお口の中をきちんと観察したり、定期的な歯科検診を受けていない場合や、間食傾向にあるなど、これまでと環境が変わる時期に生えてくることもあり、虫歯になりやすいと言われています。

4,6歳臼歯が生えない場合の原因

4-1.埋まって出てこない埋伏歯

6歳臼歯はレントゲンでみると顎の中にあるのに、生えてこないケースがあります。埋伏歯とは、顎の骨の中に歯が埋まっている状態です。

その場合、状態によっては、手術と矯正治療をして歯を治療的に引き出すことができます。
また、そのまま顎の中に埋まった状態で、別の被せ物の治療を行う場合もあります。

どちらにしても、歯科医院でレントゲンを撮影してもらい、説明を受けることが必要です。

4-2. もともと歯がない先天性欠如

乳歯がなかなか抜けないなどで、歯科医院で確認すると、6歳臼歯がなかったということもあります。

その場合は、被せ物(ブリッジ)や暫定的な入れ歯、インプラントなどの治療方法が考えれます。

この場合も、歯科医院で相談のうえ説明をうけることで、最善な治療計画を立ててもらうことができます。

先天性欠如について、詳しくは「正常な歯の本数は28本!足りない場合は先天性欠如かも」をご覧ください。

5. 6歳臼歯の痛みの原因と対処法

6歳臼歯が生えてくる時の痛みの原因として「放出性歯肉炎」があります。

6歳臼歯が生えてくるとき、歯の上には歯肉が覆っている状態で、の歯肉の下から少しづつ歯がはえてきます。

半年ほどかけて少しづつ生えてきますので、その間に、歯と歯茎の境目のあたりに汚れが溜まりやすくなります。
また、歯茎を押して生えてきているので、歯ブラシを当てると痛みを感じることがあります。
その期間は、汚れが溜まりやすく、磨きにくいため、汚れが残り、炎症をおこし、痛みを感じることにもつながります。

この期間が半年ほど続くので、歯と歯茎の境目には歯ブラシが届いてるか、汚れが取り除けているか保育者が確認をしてあげてください。

広告