痛みなど症状が出ている場合には、神経までダメージが及んでいる可能性が高まりますので新たに虫歯を削って処置をする必要があります。
2-2.銀歯の歯の根元が知覚過敏になったため
歯周病や加齢による生理的な原因により、歯ぐきが痩せ(退縮)、歯の根元がしみて痛むことがあります。
この場合は歯周病治療や根元に知覚過敏のコーティングの薬を塗るなどして症状を軽くする必要があります。
2-3.以前の虫歯のダメージにより、残した神経が耐えられなくなったため
現在の治療では、なるべく神経を残すような処置が主流です。
しかしながら残念なことに以前の神経へのダメージが大きかったため、数か月、数年経った後に、強い痛みや熱いものにしみるなどの症状が出ることがあります。
中には歯茎におできのようなものができることもあります。
この場合には神経を取り、根管治療をする必要があります。
3.その他の原因と対処法
3-1.歯ぎしりなどの衝撃でヒビが入っている
強い歯ぎしりや食いしばりで銀歯の歯が過剰に揺さぶられ、歯の根元がくさびのように削れ、歯がしみることがあります。
この場合は、金属はそのままで歯の根元の部分を硬いプラスチックで埋める治療をします。
また、歯ぎしり予防のためにマウスピースを入れるものよいでしょう。歯ぎしりから歯を守るマウスピース治療については、「無意識の歯ぎしりで歯がボロボロに!マウスピースで歯を守る」をご覧ください。
大きく深いひびが入っている場合、最悪抜歯となるケースもあります。
3-2.歯周炎、歯肉炎によるもの
慢性的な歯周病の進行により歯の根元が下がり、知覚過敏でしみたり痛むことがあります。
この場合は、歯の根元の部分を硬いプラスチックで埋める治療をします。また歯周病を進行させないことも大切です。
その他、歯肉の急性的な炎症により銀歯の入っている歯が浮き、咬み合わせた時に痛んだり、過敏になってしみたりすることもあります。
この場合は、歯肉の炎症を抑える治療と咬み合わせの調整をしてもらう必要があります。
まとめ
銀歯を入れた後の痛みは様々で、自分では原因の正しい判断がつかないものです。
痛みが続くようなら、歯科医院で一度診てもらうことをおすすめします。
Author: 小野澤 彰(歯科医師/歯科オノザワ院長)
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