すると根の中に細菌がたまり、歯肉から腐ったような臭いが発生します。
【対処法】
なるべくなら歯の神経を残したいところですが、感染してしまったら銀歯をはずし、根の治療をすべきです。
しっかり根の治療をした後に精度の良い冠を入れることになります。
1-5. 銀歯の土台の歯が折れている
銀歯の差し歯の土台が入っている歯の根が折れていると、そこに細菌感染が起こり、腐ったような臭いが発生します。
神経がなくなった歯は弱く破折しやすいですので、金属の土台で応力がかかると破折のリスクが高くなります。
【対処法】
レントゲンで確認してもらい、折れた歯の根を抜歯することになります。
抜歯後、傷の改善後ブリッジ、インプラント、義歯などで補綴することになります。
2.歯医者で行う対策
1.で述べたように銀歯が臭くなる原因はさまざまですが、臭いが発生する前に出来る歯医者で行う対策をいくつか挙げてみます。
2-1. 定期的に歯科で検診を受ける
定期検診でチェック、クリーニングをしてもらうことで、症状もない初期の虫歯、銀歯の劣化などを早期に発見してもらうことができます。
心配なことがあれば定期的にレントゲンを撮ってもらいチェックをしてもらうこともおすすめします。
また咬み合わせのチェックをしてもらうことも大切です。
定期的に信頼のおける歯科医で検診を受けるとよいでしょう。
2-2. 劣化しにくい精度の良い詰め物、差し歯に変える
新しく入れた銀歯でも精度が悪く段差や隙間があると虫歯、歯肉炎のリスクが高くなります。
歯科医の技術力、作製する技工士の技術力にも影響されますが、劣化しにくく寿命の長い精度の良い詰め物、差し歯に変えた方が良いでしょう。
そのためにも信頼のおける歯科医に治療してもらうこともおすすめします。
2-3. 土台をファーバーコアに変える
歯科でレントゲンをとってもらい、差し歯の土台が太く長い金属の土台であったなら、可能な限りファイバーコアに変えた方が良いでしょう。
ただし太すぎ、長すぎて金属コアを除去する時の残っている歯質へのリスクが大きすぎる場合はかえって破折を招くこともありますので、歯科医に相談しましょう。
ファイバーコアの詳細は【歯の寿命に差がでる!土台にはファイバーコアを選ぶべき】
3.自身で行う対策
3-1. ブラッシングの徹底
前述したように銀歯と歯との境、銀歯と接触する歯は虫歯のリスクが高いです。
また、銀歯と歯茎との間は歯肉炎のリスクが高いといえます。
そのため歯ブラシの徹底、フロス、歯間ブラシの併用などによりリスクを軽減するようにしましょう。
3-2. 不規則な生活をしない
身体の免疫力の低下は虫歯、歯肉炎など口腔内環境を悪くする原因のひとつです。
- そのためしっかり良質な睡眠をとる。
- 生活リズムをくずさないようにする。
なども大切なことです。
ストレス社会の現代、日頃からうまくストレス発散することも必要です。
3-3. 甘い物、間食をひかえる
甘い物の摂取しすぎや1日何度もの間食も虫歯、歯肉炎など口腔内環境の悪化の原因とまります。
リスク軽減のためひかえた方がよいでしょう。
3-4. 少しでも違和感があったら検診を受けましょう
しみる、フロスがひっかかる、うずいたなどの症状があったら、その後おさまったとしても早めに歯科医院で検診を受けましょう。
早期発見の方が治療も軽くすむことが多いです。
まとめ
銀歯が臭いと感じたら、何かしらの原因が潜んでいますので、早目に歯科医院を訪れるようにして下さい。また、定期的にクリーニングや検診を受けるようにしましょう。
Author: 小野澤 彰(歯科医師/歯科オノザワ院長)
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