ちょっと待って!自分で歯石除去するリスクと正しいケア方法

そのため、唾液のでる腺がある付近には歯石が付着しやすいと言われています。

唾液のでる唾液腺は、舌の下(舌下腺)にあります。そのため下の前歯の裏側に歯石が付きやすいです。
また、耳の下(耳下腺)あたりにあります。ここは、上の奥歯の頬側付近ですので、上の歯の奥歯頬側に歯石が付きやすいことがわかっています。

ブラッシングで取りきれなかった汚れ(プラーク)は、付着して2日から2週間程で歯石になると言われています。

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3-2.正しい歯磨き習慣

歯石がつかないようにするためには、どの部分に歯石が付きやすいのかを知り、その部分の適切な歯磨き習慣を行うことです。

ただし、完璧に100%磨けるかというと、専門家でも難しいこともあります。毎日の歯磨きで歯石のつきにくいお口の中を整えながら、磨き残ってしまう部分は専門家の力をかりるのも一つです。

3-3.定期的な歯科検診(クリーニング)

歯石はつきやすい人とそうでない人がいますが、お口の中では歯石以外にも虫歯や歯周病などの症状もありますので、定期的に歯科医院で検診を行い、お口の中のチェックやクリーニングをしてもらうことをおすすめしています。

1年以上歯科医院に検診に行っていない方は、1年に一度の人間ドックと同じように歯科検診も受診する習慣をつけると良いでしょう。

体の健康は食べ物の咀嚼から始まります。なので、体の健康とお口の健康の両方が大切なのです。

歯石除去の方法については「歯科医院でプロが行う!歯石除去の方法、手順、かかる回数」

歯石除去の効果について、詳しくは「歯科衛生士が教える!歯石除去して得られる5つの効果」をご覧ください。

4.歯石が付きやすい部位

歯石は口の中の汚れ(プラーク)の中の細菌が唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラル成分と結合し、時間が経って石のように硬くなってできるため、唾液のでる部分につきやすいことがわかっています。

4-1.舌顎前歯舌側

唾液のでる唾液腺は、舌の下(舌下腺)にあります。そのため下の前歯の裏側に歯石が付きやすいです。

4-2.上顎頬側奥歯

耳の下(耳下腺)あたりにあります。ここは、上の奥歯の頬側付近ですので、上の歯の奥歯頬側に歯石が付きやすいことがわかっています。

5.歯石が付きやすい部位の磨き方のポイント

5-1.舌顎前歯舌側の磨き方(1歯磨き法)

歯ブラシを縦にして、歯ブラシのかかとの部分を使って小刻みに動かす方法があります。

歯石は歯と歯の間につきますので、毛先を意識しながら細く動かします。

5-2.上顎頬側奥歯の磨き方(フォーンズ法)

歯ブラシを横向きに入れ、奥歯を磨く時は上下同時に磨く方法で、毛先を歯面に直角にあてて上下の歯に当たるように円を描きながら磨いていきます。

歯の磨き方について、詳しくは「歯科衛生士が教える歯磨き方法!時間/回数/タイミング」をご覧ください。

まとめ

歯石除去は国家資格を持つ歯科医師、歯科衛生士の専門的な施術です。自分で歯石除去を行えば歯医者に行かなくてもいいと思うかもしれませんが、自分で鋭利な刃物を扱うことで、歯茎や歯を傷つける恐れがあります。また、自分で歯石除去をすることでかえって歯石がつきやすい環境にしてしまうかもしれません。
生涯にわたって使う大切な歯だからこそ、普段の正しいケアと専門家からの定期的なアドバイスをうけることで、その時々のお口の状況にあった情報を受け取ることができ、健康なお口の状態を保つことができると思います。

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