一度、治療した歯が再び虫歯になってしまったという方も多いのではないでしょうか。
これを二次カリエスと言い、カリエスとは虫歯のことを言います。
二次カリエスは大人の虫歯の原因の大半を占め、気付きにくく進行しやすいので注意が必要です。また、何度も治療を繰り返すことにより歯が弱くなっていくため、最後には抜歯が必要になることもあります。
そこで今回は、二次カリエスの原因と予防法について解説します。ぜひ参考にしてください。
1.二次カリエスとは
カリエスとは、むし歯のことを言います。
過去にむし歯の治療をして、つめ物やかぶせ物を装着している歯も、再度むし歯になる事があります。これを二次カリエスと呼びます。
むし歯の治療を繰り返していると、つまり二次カリエスになると、治療の度に歯が削られ、歯は薄くもろくなってしまい、最終的には抜歯しなくてはならなくなります。
まさに、歯を失う負のスパイラルに入っていると言えます。
むし歯は、食べ物が原因で起こる、歯が溶ける病気です。高血圧や糖尿病のような生活習慣病と同じと考えて良いでしょう。
図:かぶせ物をはずすとむし歯になっています。これが、二次カリエスです。
図:むし歯の治療を繰り返し、抜歯に至る”負のスパイラル”
2.二次カリエスの原因
2-1.しっかり磨けていない
むし歯の原因は、歯垢の内の虫歯菌ですが、被せ物や詰め物と歯の間にできる隙間には歯垢が溜まりやすく、歯ブラシだけでは磨きにくい箇所でもあるため、しっかりケア出来ていないと虫歯が再発してしまいます。
歯科医院での定期的なクリーニングで取り除くことで、二次カリエスになる確率は低くなります。
2-2.生活習慣が改善されていない
むし歯は、間違った生活習慣が原因で起こります。
むし歯の治療が仮にうまく行ったとしても、その生活習慣が改善できていなければ、またむし歯ができてしまいます。
図:むし歯になりやすい飲食物と、なりにくい飲食物
図:食事と食事のインターバルが短いと、口の中はむし歯になりやすい環境であり続けます。
2-3.むし歯の取り残し
多くの歯科医師が行っているむし歯治療ですが、実はとても難しい治療です。
口の中にある歯の、さらに内部の汚れを取り除くのは至難の技です。“プロなんだから当たり前だろ”と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。むし歯を歯から取り除くのはとても難しいことです。
このように、難しい治療ゆえに取り残したむし歯が原因で、二次カリエスを引き起こす可能性があります。
2-4.精度の低いつめ物、かぶせ物
ここでの精度とは、装着されているつめ物、かぶせ物と歯の隙間、段差がどのくらいあるか、ということです。
精度の低いつめ物、かぶせ物は、歯との間に段差があったり、隙間が大きくあいているものです。このような状態で、長い時間放置すると、その段差や隙間に汚れや歯垢が溜まったままになります。
その汚れは、毎日の歯磨きは疎か、歯科医院でのクリーニングでも取り除くことは困難です。
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