口臭やドライマウス予防に!唾液腺マッサージの方法と効果

shutterstock_103434953_720

なんだか口の中が乾いて話しづらい、口の中がネバネバするという経験のある方も多いのではないでしょうか。
その場合、唾液の分泌が少なくなっているかもしれません。唾液はただの水分ではありません!お口の中でけではなく、全身に大切な役割をも果たしています。
唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促すことでドライマウスや口臭予防、アンチエイジングなど様々な効果があると言われています。
今回は、唾液の役割や唾液腺マッサージ効果、正しいやり方を詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

広告

1.唾液の役割

唾液にはたくさんの役割があり、健康な成人では1日にペットボトル1本分約、1~1.5リットルも分泌されます。
唾液は、お口にも体にとっても大切な役割を果たしています。

・お口の中をきれいにする(自浄作用)
・お口の中の粘膜を保護する(粘膜保護作用)
・お口のなかの細菌を減らす(抗菌作用)
・歯の表面を保護する(歯質保護作用)
・初期の小さな虫歯(脱灰)を修復する(再石灰化作用)
・食べ物を飲み込みやすくし消化をよくする(潤滑、味覚作用)

このようにお口のなかだけではなく全身の健康にも大切な役割があります。

唾液の分泌チェック

下記の項目で、当てはまることがある方は、唾液の量が少ないかもしれません。
まずは、当てはまる症状があるかチェックしてみましょう。

□ お口が渇く、
□ お口をあけるとなんだか臭う、
□ 食べ物を飲み込むときに水分がないと飲み込みにくい、
□ 入れ歯があたり傷が痛む、
□ 口内炎が出来やすい、
□ 舌や頬の内側が痛むことがある
□ 食べ物の味がよくわからない
□ 舌の表面が白く汚れている
□ しゃべりにくい
□ 歯の表面にべったりした汚れ(プラ-ク)やステイン(着色)がつきやすい
□ 虫歯が多い、
□ 歯肉炎が治りにくい

チェックが多い方は、唾液の分泌量が少ないかもしれません。唾液線マッサージを効果的に取り入れて唾液がたくさんでる環境を作りましょう。

2.唾液腺マッサージとは

お口の中には唾液腺という唾液をだすポイントがあります。そのポイントを刺激して唾液を出すマッサ-ジを唾液腺マッサ-ジといいます。

歯科の業界でも唾液腺を刺激すると唾液量が増加する、と論文での発表もあります。
歯科の分野だけではなく、介護現場や病院様々な場で、唾液腺マッサ-ジは 子供から成人、お年寄りに必要とされています。

3.唾液腺マッサージの効果

唾液腺をマッサージすることで得られる効果については、様々な良い効果が期待できます。

3-1.唾液量が増え口の中をきれいに保つ

唾液には自浄作用や抗菌作用があります。唾液が十分に出ることにより、お口の中に残っている食べかすが流れやすくなります。

お口のなかのバイ菌(虫歯菌や歯周病菌)の増殖を抑制し、またお口の中のpHを虫歯になりやすい酸性の状態から正常な状態に中和します。

また乾燥状態が続くと汚れ(プラ-ク)やステイン(着色)がこびりつきます。
べったりした汚れがついている方やステインがつきやすい方はお口の中の乾燥を気にしてみてください。

3-2.発音や食事がスムーズになる

唾液がたくさんあることで、おいしく食事を楽しめ、味をしっかり感じることができます。

また、咬んだ食べものをしっかりと飲み込むことができ、食事中の会話も弾みます。
食事にまつわる悩みを解消することができますので、食事中に飲み物が欠かせないという方にも、唾液腺マッサ-ジは効果が期待できます。

唾液が少ないと、常にお口の粘膜が乾いているので舌も動かしづらくなり、しゃべりにくくなります。さらに味を感じる器官(味蕾・みらい)まで味を運ぶ潤滑作用がなくなり味を感じにくくなります。

3-3.口臭予防

唾液腺をマッサージすることで、唾液がたくんでるようになり、お口の中や歯の汚れをつきにくくしたり、口臭の原因となる細菌を殺菌するパワ-を持っています。

唾液の自浄作用が弱まると、お口のなかに汚れが停滞し細菌が増えたり、舌の表面の汚れ(舌苔)がこびりつき口臭の原因にもなります。

食べ物が歯の間や頬の間につまりやすい方は 舌を「べ~」と出してみてください。白く汚れが溜まっていませんか?唾液の量が少ないと、舌に汚れが残りやすくなってきます。

3-4.乾燥からくる痛みを和らげる

唾液がたくさんでることで、乾燥で粘膜同士がこすれて感じるヒリヒリ感を和らげたり、唾液の抗菌作用で口内炎や傷が治りやすくなります。

お口の中の潤いが不足すると粘膜がこすれ歯肉や頬の内側がただれたり口内炎の原因になります。また、入れ歯がうまく吸着せず当たって痛んだりします。

このような悩みも、唾液がよく出ると解消されていきます。

3-5.筋肉の緊張がほぐれ口が開きやすくなる

唾液は緊張していると分泌が少なくなります。心の状況にも深く関係していることが言われています。

唾液腺マッサ-ジをするポイントは口腔周囲筋肉(咬む筋肉)周辺なので唾液がよく出るばかりではなく、筋肉のマッサ-ジにもなります。

唾液腺マッサ-ジで、食いしばりや歯軋り、顎関節症などの筋肉症状で硬くなっているお口周りの筋肉も柔らかくなり、また筋肉がほぐれリラックスすることにより更に唾液が出やすくなるメリットもあります。

3-6. アンチエイジング

上記でも挙げたように、唾液マッサ-ジは口腔周囲筋(頬や顎の下)口腔内からも刺激をするので凝り固まってできた筋肉シワ(ほうれい線)やフェイスラインのマッサ-ジにもなります。

また唾液が出ることで舌が動かしやすくなるため、顎の下にある舌を動かす筋肉が鍛えられ顎のたるみや2重アゴがすっきりします。

4.唾液腺マッサージやり方

強くマッサ-ジせず、気持ちがいい感覚を聞きながらやさしく、少し時間をかけて行うのがポイントです。

唾液分泌は心身に深く関係する自律神経で司られています。
ふれあいや会話でのコミュニケ-ションのより心の緊張、不安もときほぐれ、リラックス効果でさらに唾液の分泌がふえることも大きな効果です。

4-1.耳下腺

頬骨下耳よりのくぼんだあたりを指3本をあてそこを支点に 大きく円を描くようにマッサ-ジします。
このとき痛気持ち良い力加減でマッサ-ジすると頬の筋肉緊張もほぐれます。

4-1-1

口腔内から頬をつまみ大きく回すマッサ-ジも唾液腺が刺激され効果が期待されます。

4-1-2

4-2.顎下腺

人差し指と中指で耳たぶを挟み込み、人差し指の盛り上がった部分を耳下にあてたら少し押しつけながら耳付け根から大きく耳を動かすようにクルクルまわします。

手でエラの部分を包み込むようにすると筋肉緊張も緩和されます。

広告