歯の専門家が行うクリーニング!PMTCの5つのメリット

予防と知識

予防歯科


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毎日しっかり歯磨きしているつもりでも、歯周病や虫歯の経験がある方は多いのではないでしょうか。

PMTCは専門の教育を受けたスタッフが専用の器具を使い、毎日の歯磨きでは除去できていない歯の汚れや細菌の巣(バイオフィルム)を取り除くことを言います。

PMTCは歯をキレイにするだけでなく、虫歯や歯周病を予防することが最大のメリットです。

今回は、PMTCの効果や費用、施術の手順について解説します。ぜひ参考にしてください。

1.PMTCとは

PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科医師や歯科衛生士が機械を使った歯面の清掃のことをいいます。

歯面の清掃では、主に患者さん自身では磨ききれなかった汚れや、たまってしまった歯石などをきれいに取り除きます。

また、お口の中の細菌たちが膜状に集合したバイオフィルムを除去することも目的です。

1.PMTC

1-1.バイオフィルムとは

バイオフィルムとは、お口の中の細菌たちがネバネバとした物質をつくり、お互いにくっつきあっている微生物の集合体です。

プラーク(歯垢)は歯ブラシで磨いて取り除くことができますが、バイオフィルムは歯ブラシで磨いても取り除くことができないのが大きな違いです。

そのため、歯科衛生士が専門的な機械を用いて、バイオフィルムを除去していくことが必要になります。これがPMTCとよばれるクリーニングです。

バイオフィルムは、日常生活でいうと、台所の三角コーナーのヌメリや花瓶の中に水を入れたままで古くなった時の花瓶内のヌメリ、浴槽の隅にできるヌメリのある汚れなどが、バイオフィルムです。また、コンタクトレンズにもバイオフィルムができることも知られています。

1-2.保険診療でのPMTC(クリーニング)

PMTCは、機械を用いた清掃です。保険診療内でも、定期検診に行った際に行うことが可能です。3ヶ月に1度の割合で、定期的に実施しすることでう蝕や歯周病の予防につながります。

保険診療では、予約時間30分程度で、PMTCの前に歯周組織の検査、歯石除去、歯磨き指導なども一緒に行いますので、お口の状態に合わせて、数回にわけて行うことが多いです。

2、3回の通院で、費用は、毎回2,500円から3,000円程度になります。

1-3.保険外でのPMTC

保険外での PMTCでは、保険診療とは異なり、歯周組織の検査、歯石除去、歯磨き指導に加え、予防プラグラムの立案、予防プランの提案などを1回で行うことができます。

個人にあった、予防のプランを提案できるので、う蝕予防や歯周病予防のためのセルフケアについても詳しくアドバイスができる時間を作ることができます。

また、個人の虫歯のリスクや歯周病のリスクに合わせた、機械や機材を用い、適正な薬用成分が配合されたクリーニングペーストを使用しやPMTCを行うことが可能です。

1回の時間は60分から90分としっかり時間をとり、1回で終えることができます。

費用は、10,000円から20,000円と医院によっても、ことなります。

2.定期的にPMTCを受けるの4つのメリット

2-1.歯周病の予防

お口の中の歯ブラシでは取りにくい汚れをきれいに取り除くことで、歯茎の炎症を軽減します。

また、PMTCでは歯茎の溝にたまった汚れも取り除きますので、歯周病の予防につながります。

2-2.虫歯の予防

お口の中の汚れは、毎日歯磨きをしていても磨き残しができてしまうものです。

磨き残しの部分に汚れが長くたまっていると、そこから虫歯になる危険性があります。できるだけ良い状態を保つことは大切ですが、磨きにくい場所や歯ブラシの届きにくい場所の汚れを定期的にPMTC行い、きれいに取り除くことで、虫歯予防につながります。

2-3.歯肉の退縮予防

PMTCで歯の表面の汚れ、歯茎の溝の汚れを定期的に取り除くことにより、歯茎が痩せていくのを予防できるというデータがあります。

長期的にPMTCを続けることで、健康な状態を維持できることから、歯肉の退縮のリスクを減らすことが可能だと言われています。

2-4.口臭予防

お口にたまった古い汚れは口臭の原因にもなります。

定期的PMTCを行うことで古い汚れをきれいに取り除くことで、口臭の予防にもつながります。

2-5.歯質が強くなる

PMTCを行うことでは、歯の質が強くなることはありません。

PMTCを行い、きれいに汚れを取り除いた状態の歯にフッ素(フッ化物)を塗布することで、フッ素を取り込み、強い歯になることが研究でわかっています。

PMTCの際には、最後にフッ素(フッ化物)を塗布する場合と、そうでない場合もあります。

また、お口の状態や被せ物の状態によっても塗布しないこともありますので、医院での相談が必要です。

3.PMTCを行う最適な期間

PMTCは定的的に行うことで、虫歯や歯周病の予防ができると言われています。

通常、患者さん一人一人のお口の状態や生活習慣に合わせて期間を決めていきます。また、一度期間を決めても、お口の状態の変化や生活環境に変化があれば、その都度期間も設定を変更していく場合もあります。

3-1.虫歯の痛みで治療した方

歯科医院に通院するきっかけが虫歯だった方、または虫歯で痛みを感じて来院した方は、虫歯になりやすいタイプでもありますので、3ヶ月に1度は PMTCを受け、虫歯を繰り返さないようにしていくことをお勧めします。

期間の目安:3ヶ月に1回

3-2.歯茎の出血や歯石で治療した方

3-2-1.軽度の場合

普段から歯茎から血がでる、気になる汚れ(歯石)があるなど症状で来院した方は、歯周病のリスクの高い方です。治療を行い、出血が治った方は3ヶ月に1回程度のPMTCを受けることで、出血しにくいお口の環境を整えましょう。

期間の目安:3ヶ月に1回

3-2-2.重度の場合

治療をしても、出血が治らない、歯がグラグラする、しみるなどの症状がある方は、歯周病が再発する危険性がありますので、病状が安定するまで1ヶ月に1度受診し、悪化しないようPMTCをしてもらうことが必要です。

期間の目安:1ヶ月に1回

3-3.忙しくて歯磨きができない方

仕事の関係で、お昼に歯磨きができない、間食が多いなど、生活習慣の改善ができない状況の方も多いと思います。

忙しいからといって定期検診を怠っていると、虫歯や歯周病になってしまい、何度も何ヶ月も歯科医院へ通院しなければいけなくなり、かえってその方が時間も使い、出費となる事が多くあります。

そたのためにも、3ヶ月に1度PMTCを行い、良い状態を保つことが大切です。3ヶ月に1度、お口の中をリセットする感覚で歯科医院でPMTCを受けてみてください。

期間の目安:3ヶ月に1回

3-4.被せ物が多い方

これまでの治療で被せ物が多い方は、虫歯になる可能性の高い人です。

被せ物は、ぴったりと被せていますが、虫歯や歯周病の菌は被せ物の隙間に入り込み、そこから虫歯を作るきっかけになります。

1ヶ月に一度、PMTCを行い、被せ物のチェックと、被せ物の隙間の汚れを落としてもらうことで予防をしていきましょう。

期間の目安:1ヶ月に1回

3-5.歯周外科手術やインプラント治療をした方

歯茎の手術や、インプラント治療など、外科的な治療を行った方は、1ヶ月から3ヶ月の間でPMTCを受けましょう。

この場合は、PMTCで汚れを取り除くことだけではなく、手術をした歯茎のチェックや、インプラント周りの状態や噛み合わせなども定期的に見る必要性がありますので、しっかり、磨けていたとしても、手術などの大きな治療をした方は、定期的に歯科医院を受診することが大切です。

期間の目安:1ヶ月~3ヶ月に1回

3-6.とくに症状もなく健康な方

虫歯も歯周病もない、一度も治療をしたことがないという方もいると思います。

1年に1度、人間ドックや健康診断に行くのは、病気になったからでしょうか?

病気になっているところはないか、良い状態を維持できているかを確認するために検査受けに行きますよね。

それと同じように、お口の中の健康状態のチェックも、良い状態なのか、悪くなっていないかをチェックしてもらうために1年に1度は歯科医院を受診しましょう。

期間の目安:1年に1回

4.PMTCの手順

PMTCは定期検診やメインテナンスの際に行う予防処置の一つです。

今回は、メインテナンスの流れに沿って、PMTCの手順をまとめていきます。

4-1.歯垢の染め出して、磨けている部分を確認する

患者さんがよく磨けている部分も確認します。もちろん、磨き残しの部分も確認を行い、PMTCを行う部位を確認していきます。

6-1.6-1-2.

4-2.ブラッシング指導

磨けている部分や炎症の落ち着いた部位など、良くなっている部分をまずは確認をします。

その後、もう少し工夫をして磨いた方が良い部分についてアドバイスを行います。また、食生活の問診や日頃の忙しさなど生活の変化などもお伺いし、無理のない、予防プランを提案していきます。

4-3.PMTC

PMTCでは、歯茎の溝の汚れもとっていきます。また、歯石がついている時は、歯石も除去していきます。

その後、患者さんが磨けていない部位(磨き残し)のある部位のみを汚れを除去していきます。

きれいに磨けている部位には、歯を傷つけないためにも過度にクリーニングを行わないのが本来のPMTCです。

6-3.PMTC

4-4フロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシで汚れを除去

機械が届きにく場所や、歯と歯の間など虫歯になりやすい部位は、丁寧に手作業で汚れを取り除いていきます。

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4-5.口内洗浄

PMTCの際に、研磨ペーストを使用していますので、歯茎の溝の中や歯と歯の間に残っている研磨ペーストをきれいに洗い流します。

4-6.仕上げ磨き

PMTCでは、患者さんが磨けない部位のみを研磨ペーストを使用してきれいに汚れを取り除きます。

その他のきれいに磨けている部分には、仕上げ磨きとして、研磨剤の入っていないペーストを使用して、汚れをつきにくくするために、よりきれいに磨き上げる仕上げ磨きを行います。研磨剤無配合のペーストや歯と同じ成分の入ったペーストなどを使用して、さらにきれいにしていく作業を行います。

4-7.口内の洗浄

仕上げ磨き用のペーストをきれいに洗い流します。

4-8.フッ素(フッ化物)塗布

お口の中の状態に合わせて、フッ素(フッ化物)を塗布します。

状態によっては、フッ素(フッ化物)を使わない場合もあります。

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5.その他よくある質問

5-1.どこの歯科医院でも受けられる?

基本的には、どこの歯科医院でも受けることはできます。

ただし、初めての来院で、その日(初診)にPMTCを行うことはありません。お口の状態や歯茎の状態をみて、治療が必要であれば、治療が終わってから、PMTCを行うのが基本的な流れです。

5-2.妊娠中や授乳中でも受けられる?

妊娠中や授乳中も受けられます。

妊娠中は、あかちゃんのためにもお母さんのお口の中の環境を整えておくことが大切です。妊娠初期のうちに、妊娠中の歯磨きの方法についてアドバイスをもらい、安定期に入ったら再度受診をし、出産後の歯磨きについてアドバイスを受けましょう。

授乳中もお母さんのお口の中の状態を良くしておくことで、赤ちゃんの虫歯予防につながります。フッ素(フッ化物)の塗布や使用する薬剤についてもちきんと相談して決めることができますので、安心して受診してください。

妊娠中の歯科検診について、詳しくは「妊婦になったら歯科検診に行くべき!その理由と治療について」をご覧ください。

5-3.痛みはある?

PMTCは基本的には、痛みはありません。できるだけ、快適なPMTCを心がけ、定期的に来院することが習慣になるような施術を行っています。

また、治療とは違い、良い状態を維持するためのクリーニングですので、歯茎のマッサージや唾液腺のマッサージなども行い、快適な時間を提供しています。

まとめ

PMTCは歯科衛生士が専用の器具を使い、毎日の歯磨きでは除去できていない歯の汚れやバイオフィルムを取り除くことで虫歯や歯周病を予防することが最大のメリットです。

妊娠中の方も痛みがでてからでは手遅れですので、痛くなる前に、虫歯や歯周病にならないようにするために、定期的なメインテナンスでPMTCを受けることをおすすめします。

健康な方も、良い状態を保つために、年齢や生活環境に合わせた磨き方を確認するためにも、定期的に歯科医院を受診する習慣をつけましょう。

Author: 塚本 千草(歯科衛生士)

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