歯周病を治す!歯周ポケットの深さ別の治療法、費用、期間

歯茎の中の歯石取り(スケーリングルートプレーニング)が必要な場合は、6回程度まで回数を分ける必要が出てくる場合もあります。

その場合、3か月~1年程度は期間が必要になる場合もあります。

歯周病の治療を開始する際には、かかりつけ歯科医院の担当歯科医師や担当歯科衛生士とともに治療計画を立てて、適切な歯周病治療を受けましょう。

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4-4.費用

費用に関しては保険の場合、保険外の場合があります。

保険の場合は歯石取りの回数などによっても変わりますが、1回の来院での自己負担金は2,000円程度が一般的です。

保険外の場合は、治療の内容や診療の進め方、資料の内容などによって医院により価格が設定されますので、かかりつけの医院で相談してみてください。

5.歯周ポケット(6mm)

5-1.炎症の程度

歯周ポケット6ミリ程度までは、一般的に中等度の歯周病と呼ばれ、7ミリ以上になると重度の歯周病と呼ばれます。

歯槽骨の吸収が起きてくると、歯の支えがなくなるので歯の動きが出てきます。

歯がグラグラしてくるので、よく噛めない、噛むと痛いなどの症状が現れてきます。

5-2.治療方法

歯周病の治療はプロフェッショナルケアだけでは改善しません。かならず自分で行うセルフケアでのコントロールも必要になってきます。

歯周病が進行してきた場合、特に歯茎が下がったり、歯と歯の間のすき間が大きくなったりすると歯ブラシの他に歯間ブラシやポイントブラシなどの補助用具が必要になってきます。

プロフェッショナルケアとしては歯石取り(スケーリング)やスケーリングルートプレーニングを行います。

外科的な治療が必要な場合があります。歯茎を切開し必要な部分の歯石や付着物を除去する方法や再生療法などもあります。

歯茎下がりを戻す治療法については、『歯茎が下がる!健康な状態へ戻すため治療法と予防法』をご覧ください。

5-3.治療期間

歯石取りの必要回数によっても大きく変わりますし、外科的な処置が必要な場合は外科処置後のフォローなど経過を見ていく必要がありますので2~3か月程度の通院または1年程度経過を診ていく必要がある場合もあります。

5-4.費用

保険内の治療、保険外の治療によっても変わってきます。

歯周病専門クリニックなどで保険外の治療をしている医院もたくさんありますので、検討して自分にあった医院で安心して治療を受けましょう。

保険内の場合は、外科処置が必要な場合は1回で3000円程度の自己負担が必要になってきます。

6.歯周ポケットは再発するのか

歯周ポケットは再発します。

一度しっかりとした歯周病治療を行い治癒したとしても、その後のケアによって再発することもあります。

身体の抵抗力が落ちてしまったり、定期健診を受診せず適切なプロフェッショナルケアが受けられなかったりなどの状態が続くと、再発する事はありますので3~6か月に1度は定期健診を受けましょう。

7.自宅でできる歯周ポケットの予防、改善法

7-1.毎日のブラッシング

まずはブラッシングです。歯周病も虫歯も細菌感染によるものです。

お口の中の細菌のコントロールには適切なブラッシングは不可欠です。

7-2.フロスの使用

フロスなどの補助用具を使用してセルフケアをするとブラッシングだけでは取り切れない汚れを取る事ができ、その分お口の中の細菌の数を減らす事ができるためフロスも使いましょう。

フロスを使用する場合は歯肉溝や歯周ポケットの浅い部分までフロスを挿入し清掃する事が必要です。フロスの使い方が不安な場合指導を受けましょう。

フロスの正しい使い方について、詳しくは『歯科衛生士が教える!デンタルフロスの正しい使い方』をご覧ください。

7-3.定期的な検診

一度しっかりと治療をして歯周病が改善してもその後放置してしまうと再発させてしまう事もあります。

できるだけ3~6か月に一度は歯科医院を受診し状態をみてもらいましょう。

歯科検診について、詳しくは『予防と節約につながる歯科検診は絶対に定期的に行くべき!』をご覧ください。

7-4.生活習慣の見直し

歯周病は生活習慣病です。

不規則な生活のためブラッシングもままならない状態にあるとどうしても状態は悪くなってしまいます。

それぞれのライフスタイルに合わせたケアを提案できると思いますので是非かかりつけの歯科医院を持ち相談してみてください。

7-4-1.タバコ

喫煙は、全身においても悪影響がたくさんありますが、お口の中にも関わってきます。

タバコの成分によって血管収縮が起きるため何か炎症が起きた時にはたらく免疫反応が起こりにくくなります。

そのため歯周病の進行にも関わりますし、歯周病の治療をしても結果として改善しにくい状態になります。

7-4-2.食生活(糖尿病)

歯周病と糖尿病は相互作用があると言われています。

歯周病が進行すると糖尿病が悪化したり、逆に歯周病が改善すると糖尿病の数値も安定してくると言われています。

まとめ

日本人の約8割が歯周病と言われています。
まずは歯科医院を受診し自分自身のお口の中の状態を知りましょう。初期の状態であれば早期治療でかなり改善が見込めますし、重度であっても様々な方法でよい状態になるよう積極的な治療ができることもあります。

身体の健康はお口からと言います。痛みがあってもなくても歯科を受診してみてください。

鎌田 瑞乃
Author: 鎌田 瑞乃(歯科衛生士)

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