パパ・ママが知って安心!乳歯、永久歯を虫歯にしない知識

大人の歯でいうと、親知らずを除いて、奥から二番目の歯が第一大臼歯です。

この歯は、歯並びや噛み合わせの基本となり、食事をするのに必要な「咀嚼」に大切な歯です。

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8-2.6歳臼歯の磨き方

6歳臼歯は噛み合わせの部分の溝が深く、汚れが溜まりやすい形をしています。

噛み合わせの部分に汚れが溜まりやすく、虫歯にもなりやすいことがわかっていますので、正しいケアを行い、6歳臼歯を守りましょう。

8-2-1.仕上げ磨き

一番虫歯になりやすいのは、歯と歯の間、歯の噛見合わせの溝、歯と歯茎の境目です。

特に、6歳臼歯の溝の部分を仕上げ磨きでチェックして、虫歯になっていないかも確認してあげましょう。コミュニケーションをとる時間として、夜寝る前の習慣にできると良いでしょう。

8-2-2.間食の管理

小学校に入学する6歳頃は、間食の回数も増えたり嗜好品も変化しやすい時期です。

おやつを食べてはいけないということではなく、お口の中に汚れがつきやすい、または、糖分がのこりやすい品物を控え、良く噛み、唾液がでるような硬い食材を選ぶとよいでしょう。

キャラメルやクッキー、スナック菓子などはお口の中にのこりやすいです。食べる時は時間を決めてダラダラ食べないようにして、できれば間食後にも歯磨きをしましょう。

8-2-3.フッ素入り歯磨き粉を使う

6歳臼歯の生え始めの時期にフッ素を活用することで強い歯をつくることが言われています。

6歳臼歯について詳しくは「はじめて生える永久歯、6歳臼歯に起こるトラブルと対処法」をご覧ください。

9.虫歯のリスクが高まる時期を知ろう

虫歯になりやすい時期を「感染の窓」と言います。

9-1.第一次感染の窓

虫歯菌は生後6ヶ月ごろから感染が見られます。ちょうど離乳食が始まる時期ですね。

最も虫歯菌に感染しやすいのが、生後19ヶ月(1歳7ヶ月)から31ヶ月(2歳7ヶ月)の第1乳臼歯の萌出から第2乳臼歯の萌出ぐらいに良い菌が定着してくれれば虫歯になりにくいのですが、悪い菌(虫歯菌)が定着するとその後虫歯になりやすくなります。

9-2.第二次感染の窓

6歳ごろの第一大臼歯が放出してくる頃が再び虫歯になりやすい頃です。

特に生え変わるのではなく、乳歯のさらに奥からはえてくる第一大臼歯は完全にはえきれるまで高さが低く、溝も深いので食べかすがたまりやすく、磨きにくいです。

また、どの歯にも言えることなのですが、生えたての歯は筍のように柔らかくしっかり硬くなるまで3年かかると言われています。

永久歯への変換終了まで仕上げ磨きをしながらお口の中の状況確認が必要です。

10.子供に虫歯をつくらないために大切なこと

子供も歯を虫歯から守るために、一番大切なことは、その子供と関わる周り大人(家族・特にお母さん)のお口の中の虫歯菌をなるべく減らすことです!

10-1.保育者のお口の中を清潔にする

虫歯は感染症です。だけど、良かったことは知っている人からの感染が原因ということ。

子供と接する大人が自分のお口の中のリスク(虫歯だけでなく、歯周病も)を熟知した上で接すれば感染は最小限に抑えられます。

歯科医院では、虫歯のリスク検査をしてくれるところも増えてきているので、これを機に自分のリスクを知ってみるのはいかがでしょう。

詳しくは、こちらをご覧ください。
「赤ちゃんに虫歯をうつさないために知っておくべき4つのこと」
「虫歯菌は人から人にうつる?知っておくべき虫歯の常識」

10-2.歯科医院で専門家のアドバイスをもらう

歯の生え変わりの時期の歯磨きはとても大切ですが、磨きにくいこも言われています。

また、仕上げ磨きの習慣も継続しなくなることも多いため、自分で磨けるようにトレーニングを行うことが必要です。

無理のない、個人個人のお口の状態にあった歯磨き方法の指導と生え変わり時期に合った歯ブラシの紹介を行います。

※ただし、感染を恐れてスキンシップまで避けるというのはこどもの情緒教育上デメリット が大きすぎます。感染に対して神経質になり 過ぎるのではなく、ママを含めたご家族の口 腔内の菌の数を減らしより良い菌の割合が高 まるよう歯科医院でのプロフェッショナルケアや検診など専門家のサポートを受けましょう。ママだけでなくパパ、おじいちゃん、おばあちゃんの歯周病ケアも重要です。

10-3.まずは1日1回から

理想は1日3回毎食後に磨くことですが、まだまだ歯磨きが習慣化していなければ、1回の歯磨きでしっかり汚れを落とすのが大事。

特に就寝中は唾液の分泌が減少するので菌の繁殖がしやすいため寝る前にしっかり磨きましょう。

慣れてきたら回数を増やします。食事の他におやつを取るようになると虫歯のリスクも上がります。歯磨きの回数が増えれば菌を減らす機会を増やすことになります。

10-4.歯ブラシは2本用意

子供が自分でしっかり磨けることはとても大切なことですが、生えそろわない歯や複雑な溝、歯の裏側など全部をしっかり磨くのは難しいもの。

なおかつ磨いているようで歯ブラシを噛んでいるだけの時もあり、毛の広がった歯ブラシではしっかり磨けないので、仕上げ磨き用の歯ブラシを用意しましょう。

ちなみに、歯ブラシは消耗品です。大人も子供も月に1度は新調してください。

10-5.しっかり褒めてあげる

「あ~ん上手だね。よく見えるよ」

「上手に歯磨きできたね。ピカピカだよ」

など上手に磨けていなくても褒めてあげることで歯を磨くことを理解してもらいましょう。

10-6.歯磨き粉を使う

汚れを取るだけでなく、歯質を強化してくれるフッ素が入った歯磨き粉も使いましょう。

歯磨き粉に配合されるフッ素はフッ化ナトリウム(NaF)、モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)、フッ化第一スズ(SnF₂)があります。フッ素濃度の目安は3歳頃まではNaFで500ppm、6歳頃まではNaF500ppm、MFP1000ppmの歯磨き粉を選ぶとよいです。

また、歯磨き粉と併用して、歯磨き後にフッ素入りのジェルを塗ってあげることで歯にフッ素が止まりやすく、虫歯予防になります。

歯磨き粉も、ジェルも歯科医院でサンプルをもらえたり味見させてくれることもあるので子供の好きな味を選んであげてください。染めだし液を使って汚れに色をつけるのも効果的!

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その他、子供用歯磨き粉について詳しくは「子供の歯磨き粉を上手に選んで、ラクしてたのしく虫歯予防」をご覧ください。

10-7.デンタルフロスを使う

残念ながら歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは落ちません。

虫歯は歯と歯の間からもできます。子供でもデンタルフロス(糸ようじ)を使って磨き残しをなくしましょう。

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詳しくは「もう迷わない!おすすめデンタルフロスと選びかた」をご覧ください。

11.子供の歯を守るのは親の仕事

こどもは成長とともに徐々に親の手助けを必要とせず自立していきます。

少しずつできることが増えていく反面、できるから、任せても大丈夫!と放っておいていいことと、ある程度までしっかり管理しないといけないことがあります。

お口の中については特に中学、高校まではしっかり管理してあげてください。特に食事。それを食べたら虫歯になるなんてこどもはわかりません。ちゃんと大人が管理してあげましょう。

また、小さい頃からの歯の定期検診も大事です。虫歯がなければ気持ちのいいクリーニングのみだから通うのも大好きな子になります。髪が伸びたら美容院に行く、の感覚で定期的に歯科を受診してチェックとクリーニングを受けてください。

まとめ

妊娠中から始まる赤ちゃんの虫歯予防。しかし、生まれてきてからでも予防はできます。神経質にならず、安心して信頼できる歯科医師・歯科衛生士とともにこどもと大人が楽しくしっかり自分の歯とそこから生まれる体の健康を守りましょう。

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