大切な子供の歯について、将来のためにも大事にしたいですよね。乳歯は早い子で生後6ヶ月ごろになると小さい下の前歯がニョキニョキと 生えてきます。そして、永久歯に生え変わります。
歯科医院が苦手!虫歯治療で苦労した!!そんな嫌な思いを 持っている親 は、こどもに 歯で悩んで欲しくないもですよね 。
全てで ありませんが、ぜひ保育者の大人に知っておいてほしい気をつけたいことや歯が生えてきたら焦らずにできること、虫歯予防などについてまとめてみました。参考にしてください。
1.乳歯と永久歯の見分け方
乳歯が生え揃い、永久歯が生え始めると乳歯と永久歯が両方存在する「混合歯列期」になります。しかし見慣れていなとどの歯が乳歯で永久歯なのかわかりにくいですが、特徴を掴めば見分けがつきます。
1-1.色
乳歯は、青みがかった白色をしています。
永久歯は、クリーム色に似た白色をしています。
1-2.形
乳歯は永久歯に比べて、大きさが小さく、長さも短いです。
奥歯は乳歯の前歯(乳前歯)は正方形のような形で、奥歯(乳臼歯)は前後に大きな長方形のような形をしています。
永久歯は前歯、小臼歯共に大きな長方形の形をしております。ただし、いずれも個人差があります。
1-3.生える場所
永久歯は乳歯の抜けたところの他に、生えていた乳歯の奥からも生えてきます。
2.乳歯と永久歯の違い
2-1.本数と大きさ
乳歯は20本、永久歯は28~32本
一般的に乳歯は永久歯より小さいのが特徴です。
2-2.厚み
乳歯のエナメル質、象牙質の厚みは永久歯の半分程度と言われています。
2-3.歯髄腔(神経や血管が入っている空間)
永久歯に比べると広く形成されています。(レントゲンで確認します)
乳歯の虫歯の進行は、厚みや歯髄腔の大きさからみて、永久歯に比べて早く神経に到達してしまうことがわかります。そのため、乳歯の虫歯には注意が必要なのです。
3.乳歯、永久歯が作られる時期
3-1.乳歯
乳歯は胎生6週ごろから、乳歯の元となるものが作られ始めます。
3-2.永久歯
胎生3ヶ月半ごろになると、永久歯の元にとなるものが作られ始めます。
乳歯も永久歯も赤ちゃんがお腹の中にいる時に作られ始めます。この頃から赤ちゃんの虫歯予防が始まります。
詳しくは「赤ちゃんのためにも!妊娠中の早お口のトラブルとケア」をご覧ください。
4.乳歯、永久歯の生えてくる時期
4-1.乳歯
乳歯は、生後8ヶ月ごろに下の前歯がはえ出し(6~8ヶ月の個人差はあります)、続いて乳切歯、乳臼歯がはえます。
2歳半ごろに上顎第2乳臼歯がはえ、3歳頃までに乳歯列が完成します。生えた後、10年も経たないうちに脱落し、後続永久歯へと交換していきます。
乳歯は上下合わせて20本はえてきます。
乳歯の数や形の異常は、そう珍しいことではありませんが不安に思ったら歯科医院で診てもらいましょう。
詳しくは「見逃さないで!乳歯の生え始めに見られる歯の異常」をご覧ください。
4-2.永久歯
永久歯は、6歳頃に下の前歯(下顎中切歯)が放出し少し遅れて、下顎第2乳臼歯の後ろに下顎第1臼歯(6歳臼歯)がはえ始め、12歳頃に上顎第2臼歯が放出して永久歯列が完成していきます。
永久歯は上下合わせて28本はえてきます(親知らずは除く)。
生え変わりの時期や順番について詳しくは「不安を解消!乳歯の生え変わり時期や順番の正しい知識」をご覧ください。
5.乳歯が生える前に準備するもの
個人差はありますが、乳歯が生え始める時期は生後6か月から9か月頃です。
まずはブラッシングよりもトレーニング、スキンシップから始めましょう。
清潔なガーゼを使いますが、嫌がるようなら太い綿棒で拭うことから始めましょう。
5-1.ガーゼ
清潔な歯磨き用ガーゼを用意しましょう。最近はキシリトールが配合されている歯磨きシートも販売されています。
5-2.ガーゼ以外のもの
ガーゼ以外にもお口の中に歯ブラシと入れるトレーニングや歯固めを目的として、ゴム製のブラシもあります。
怪我や事故を予防するため、飾りが少ないもの、喉付き防止プレート付きのものなど安心安全に使えるものを選びましょう
5-2-1.親子で乳歯ケア 歯みがきナップ
販売:ピジョン
商品:親子で乳歯ケア 歯みがきナップ
価格:¥ 864
5-2-2.歯みがきシート ベビー
販売:和光堂
商品:歯みがきシート ベビー
価格:¥ 648
6.歯磨き嫌いにさせない乳歯の磨き方
6-1.湿らせたガーゼでマッサージ
子供のお口の周りはとても敏感!いきなり歯ブラシでゴシゴシすると拒絶反応を起こし、歯磨きが嫌いになってしまうことも・・・。
できたら歯が生え始める前からお口のマッサージから始めて、触られることに慣れていきましょう!
清潔なガーゼを人差し指に巻いてお口の中を触ります。
詳しくは「赤ちゃんの歯磨きはガーゼから/磨き方と注意すべきこと」をご覧ください。
6-2.短い時間で磨く
歯についた食べかすや菌の塊(歯垢/プラーク)を取ることが本来の目的ですが、歯を磨くことに慣れてもらうことが一番の目的。
スキンシップの一環として、1日1回機嫌の良いときに行いましょう!
6-3.無理にやらない
哺乳の期間のお口の周りはとても敏感!まずは赤ちゃん自身以外の人に触られることに慣れてもらうように、お口の周りを触るスキンシップを兼ねたトレーニングから始めましょう!
詳しくは、「赤ちゃんが歯磨きを嫌がる/悪化せず好きにするための方法」をご覧ください。
7.上下の前歯が生えたら本格歯磨きのスタート
1歳くらいになると、上下の前歯が4本ずつ生え揃ってきたら歯ブラシを使った本格的な口腔ケアを習慣化させていきます。
詳しくは「いつから?どのように?赤ちゃんの歯磨きを成長順に徹底解説」をご覧ください。
7-1.上下の歯が生える時期
- 生後6~9ヶ月 下の前歯が生えてくる
- 生後9~10ヶ月 上の前歯が生えてくる
- 生後11ヶ月~1歳頃 上下の歯が4本ずつに
- 1歳2ヶ月~1歳6ヶ月 奥歯(第一乳臼歯)が生える
- 1歳9ヶ月~2歳頃 犬歯が生える
- 2歳6ヶ月頃 奥歯(第二乳臼歯)が生える
乳歯が生えてくる時期は個人差があります。成長に個人差があるので周りのこと比べて気にしないようにしましょう。
7-2.乳歯用歯ブラシを使う
乳歯は永久歯に比べて小さく、口も小さいので1歳前後の乳歯用歯ブラシは一般的にブラシ部分が小さく、毛の長さも短いものが磨きやすいです。
仕上げ磨き用は大人が持ちやすいように持ち手の長いものがオススメ。
市販のものなら、乳歯期用や年齢にあったものを選びましょう。また歯科医院ではお子さんの年齢を伝えればそれを考慮した歯ブラシを選んでもらえます。
詳しくは「赤ちゃんにはじめての歯ブラシ!選び方と注意点」をご覧ください。
7-3.歯磨きを楽しんでもらう
歯を磨かなきゃ!と無理やり押さえつけて磨くと、嫌いになってしまいます。
歯を磨くことは気持ちのいいことと思ってもらえるように、声かけや歌を歌うなどの演出も大事。
でも最も大事なのは、周りの大人が楽しそうに歯磨きをすること!子供は大人の真似をして大きくなります。一緒に楽しく磨くことで習慣化していきます。
7-4.情動の発達について
ある刺激に対して生じる一時的な感情の動きを情動といい、恐怖、驚き、悲しみ、喜びなどが含まれます。
生後2~3ヶ月で快・不快の情動の文化が現れ、6ヶ月で不快が分化して怒り、嫌忌、恐れなどが現れます。1歳では快が分化して得意と愛情が現れ、5歳で成人と同じ情動の形態にな理ます。
生後6ヶ月頃から現れる感情が「恐れ」。危険を予知するときに生じる感情で、恐れの対象は年齢とともに変化し、2歳までは大きな音などの聴覚刺激、暗闇などの視覚刺激です。3~5歳までは主に視覚刺激に対して恐怖を抱き、6歳以降になると想像する事象、おばけ、死などが対象になります。
歯磨きが始まる頃に怒り、嫌忌、恐れなどが現れるので、上手に付き合う必要がありますね。
「解説」ブリッジスは乳児の観察を元に図のように感情が分化していくと考えました。例えば、不快から不快への敵対反応である怒りが分化し、次に不快を回避しようとする嫌悪が分化する。さらに不快が回避できないと経験を通して恐れが分化すると考えられています。
8.永久歯の磨き方(6歳臼歯)
8-1.6歳臼歯とは(永久歯)
6歳臼歯とは、永久歯の中でも一番最初に生える大人の歯で、「第一大臼歯」の事をいいます。6歳頃に一番奥の乳歯のさらに後ろから生えてくるので6歳臼歯と呼ばれています。
- 1
- 2