唾液が少ない!口が渇く9の原因と唾液の分泌を増やす方法

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口の中が渇いて話にくい、または唇や喉が渇きやすいなど、唾液が少ないことによって起こるお口の悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

また、歯科医院で唾液が少ないことを指摘され、マッサージをしたり、ガムを噛むことを勧められた方もいると思います。

唾液にはさまざまな働きがあり、お口の中だけでなく私たちの体全体の健康を守っています。

そこで今回は、唾液が減る原因や少ないことで起こるトラブル、唾液を出すために簡単にできる方法についてまとめてみます。ぜひ参考にしてください。

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1.唾液が少ない9つの原因

1-1.口呼吸になっている

唾液が少ない原因のひとつに、お口で呼吸をしている場合があげられます。

通常、呼吸は鼻でしていますが、鼻になんらかの病気がある場合にお口で呼吸をしている方がいます。

これは、ご自身で気づいていないこともあり、最近はお子様でも口で呼吸していることも多いです。

お口で呼吸をすると口の中が渇いて、唾液の減少の症状が現れます。

本来、お口は「話す」「食べる」「飲み込む」などの機能を持っていますが、呼吸をする機能は「鼻」の役割です。

役割の違う場所で行うことで、病気などの症状が現れるのと同じようにお口で呼吸をすることは本来の役割ではないのです。

1-2.シェーグレン症候群

唾液が少なくなるだけでなく、全身性の自己免疫疾患で乾燥症状を生じるのがシェーグレン症候群です。

もともとは、涙の分泌が少なく、眼球に傷がつくと悩んでいた患者さんの症状がはじまりで、全身にある分泌腺のどこかが病気になるのが特徴です。目の人もいれば、口が乾燥する人もいます。

口の乾燥は思っている以上に辛いものです。気になる症状がある方は、歯科医院や内科を受診してみましょう。

1-3.ストレス

緊張していたり過度なストレスを抱えていると、ホルモンバランスが崩れたりしてネバネバした唾液がでるようになります。

このネバネバ唾液は、でる量も少なく、成分的にも口臭になる原因物質が含まれていることも言われています。

不安に感じていたり、イライラして落ち着けない時は、交感神経が優位になりネバネバ唾液になるといわれています。

1-4.噛み合わせ(咀嚼の問題)

唾液が少ない人の特徴で、噛む回数が少ないこともあげられています。

柔らかいものばかり食べて噛む回数が少ない人や、噛み合わせが原因で硬いものが食べられず、柔らかい食べ物を選んでしまっている方は、唾液が少ない傾向にあります。

唾液は、噛む(咀嚼)することで唾液のでる管を刺激し、唾液が分泌されるのですが、噛む回数が少ない人はその刺激が減り、通常よりも唾液が少なくなる傾向があります。

1-5.嗜好品

1-5-1.タバコ

タバコに含まれる成分は血管を縮小させてしまい、血行を悪くしてしまいます。そのことで唾液の分泌を抑えてしまうことがわかっています。

また、タバコは口臭の原因も誘発することがわかっていますので、唾液の減少と口臭が重なり悪化しやすいことも言われています。

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1-5-2.お酒

お酒も大量にならなければ問題はありませんが、たくさん飲み過ぎてしまうと、アルコールを分解するために水分を使うため唾液として使う水分がアルコール分解に使われて、唾液が少なくなることがわかっています。

お酒を多く飲んでしまったら、水分をしっかりとってアルコール分解と唾液に分泌も促せるようにしておきましょう。

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1-6.薬の副作用

薬には様々なは副作用がありますが、中でも口渇(口が乾く)症状が副作用として明記されています。

どうしてもお薬を飲まなければいけないご病気の方もいると思いますので、ご自身の飲まれている薬が口渇の副作用があるのかどうかを知っておくことも大切です。

持病や薬とは長い付き合いになる方もいますので、薬を中断するのではなく、お口の環境も一緒に考えながらケアを行うことが望ましいです。

1-7.水分摂取不足

1日の水分摂取量が少ない人も、唾液の量が少なくなる傾向にあります。

水分摂取に制限がある持病をお持ちの方もいますし、仕事の都合で水分補給を行う時間の少ない方もいます。

お口が渇く原因によっては、乾燥しないように水分をこまめに取ることも大切です。

持病で水分摂取に制限のある方は、お口の中が乾燥しないようにする保湿剤などを活用して、乾燥を防ぐこともできますので、主治医に相談してみてください。

1-8.加齢によるもの

年齢とともに体の機能が低下することもあるように、唾液を分泌する機能も低下し、唾液の量が減少することもあります。

また、加齢により、猫背になっている方も呼吸がしずらく口で呼吸をしてしまいがちです。そのためお口の中が乾燥してしまう場合もあるようです。

加齢に伴い、付随した疾患から、唾液が減少する要因になることもありますので、加齢=唾液減少とは一概に言えない部分もありますが、日々の生活の中でご自身の体の変化やお口の状態の変化を感じ取れるように意識されることも大切です。

1-9.その他

カフェインの多く含まれるコーヒーや紅茶は利尿作用により、体の水分量が少なくなり、唾液の減少につながることも言われています。

仕事でコーヒーを多く飲んでいる方でお口の乾燥が気になる方は、お茶やお水に変えることでお口の乾燥を防ぐこともできますので症状のある方は試してみてください。

2.唾液の働き

唾液にはおおきくわけて7つの働きがあり、お口以外にも体にとってもさまざまな大切な役割を持っています。

2-1.洗浄作用

お口の中の汚れを洗い流してくれる働きです。

唾液がすくなくなると、食べ物が歯と頬の間に残り喉まで運ばれないことがあります。

2-2.抗菌作用

唾液にふくまれる、リゾチームなどの抗菌作用のある酵素がお口の中を細菌から守る働きがあります。

2-3.中和作用

食べ物を食べた後、お口の中は酸性に傾き、虫歯ができやすい環境になります。

その時に、酸性の状態を元に戻すために中和させる役割を唾液が担っています。

2-4.消化作用

唾液にふくまれるアミラーゼとしう消化酵素がでんぷんを分解して食べ物の消化を助ける働きがあります。

消化作用があることで、体にも栄養が吸収されやすくなることもいわれています。

2-5.潤滑作用

お口の中の食べ物を唾液で湿らせることで、食べ物が食べやすく、喉を通りやすくする働きです。

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