金属のため目立つことと、金属アレルギーがあると使用できない点がデメリットです。
- 審美ブラケット
プラスチックやセラミックのブラケット装置に、白色の塗装がされたワイヤーを入れて行う目立たない矯正装置です。
- 裏側矯正
歯の裏側にブラケットを装着する見えない矯正装置です。
熟練した技術が必要なため、他の矯正装置よりも高額になることがあります。
- マウスピース矯正
透明で目立たない取外しできるマウスピースを、一定期間ごとに交換する矯正装置です。
マウスピースを装着しないと歯は動かないため、装着時間を守ることが大切です。
2-3.年齢により費用は変わる?
インビザライン矯正では年齢による費用の差を設けるクリニックとそうでないクリニックがあります。
インビザラインの適応条件は「第一小臼歯と第一大臼歯が萌出していること」とされています。個人差はありますが第一小臼歯は早いと8歳くらいに生える子もいます。
つまり8歳頃からインビザライン治療をスタートすることも可能ということになります。
しかしながら、小児期のお子さんがマウスピースをしっかりとはめて治療がうまく進むかどうかは、本人の意思と家庭での協力が必要不可欠です。
成人患者がインビザライン治療を行うよりも小児患者が行う方が、決められた時間装着できず、マウスピースがずれてくる可能性が高い傾向にあります。そういった管理が必要なため、小児の方が治療費を高く設定しているクリニックもあります。
3.保険が適用される場合
基本的に歯科矯正治療は自由診療のため、健康保険は適用されず全額自己負担です。
しかし、国が定めた一部の特定症状、指定された医療機関に限り健康保険が適用されます。
以下に一部の例を挙げます。
3-1.唇顎口蓋裂
先天性異常の一種であり、唇やあごなどが割れているものを言います。
胎児が母体で大きくなる過程で、うまく癒合しなかった場合に裂け目として残り、発生します。口蓋が裂け口腔と鼻腔がつながっているものを口蓋裂、唇が割れているものを口唇裂といい、その発生によりほかにも種類があります。
その他にも厚生労働大臣が定める23の先天異常疾患で保険適用となります。
3-2.顎変形症
上下のあごの大きさや形が原因で歯のかみ合わせに問題がでている症状のこと。
顎変形症の治療を保険診療として行うためには、あごの骨を切る手術を行うことが前提となります。また顎口腔機能診断施設に指定されている医療機関での受診が条件となります。
4.医療費控除
意外に知られていませんが、矯正歯科治療も医療費控除の対象となります。
支払った医療費が10万円を超えた場合、納めた税金の一部が還付されます。確定申告で税務署に申告します。
しかし、医療費控除の対象となるのは、歯科医師が「噛み合わせが悪く機能的に問題がある」と診断した場合です。
成人矯正治療の場合、審美目的と受け取られてしまう場合がありますので、診断書があると効果的です。
医療費控除には、矯正治療費の他、通院にかかった交通費(バスや電車などの公共交通機関。マイカーでのガソリン代などは不可)が含まれます。
申告を忘れていても、5年前までさかのぼって医療費控除を受けることができますので、諦めずに申告することをお勧めします。
まとめ
今回はインビザラインの費用相場についてお伝えいたしました。
インビザラインは自由診療のため、健康保険は適用されません。そのため高額になりますが、審美目的以外の治療であれば医療費控除の対象となります。
10数年前では、マウスピース矯正治療を受けることはできませんでした。選択肢が広がってきている今、歯列矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
Author:穴沢 有沙(あなざわ ありさ)/マウスピース矯正研修講師
http://dh-blanche.com/
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