専門医が教える!インプラントの寿命と長持ちさせるポイント

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歯を失った際、できれば長く使い続けられる治療を選択したいと思う方も多いのではないでしょうか。

そもそもインプラントには寿命があるのか、寿命がある場合、どの程度の寿命なのか、ブリッジ・入れ歯などの歯科治療と比較して違いがあるのか気になりますよね。

インプラントの寿命は、術後のメンテナンス、セルフケアによって大きく異なります。

そこで今回は、インプラントの寿命と長期的に使うためのポイントについてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

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1.インプラントの寿命

インプラントとは、不幸にも歯が失われた部位に新しく人工の歯根を埋め込み、歯として機能させる治療です。

入れ歯や、ブリッジとの併用になるケースもありますが、機能すれば元の自分の歯と同じように堅いものでもなんでも噛み切ることができます。

しかし、年月が経てば自分の歯と同じようにいろいろなことが起こり、残念ながら使えなくなってしまう場合もあります。

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1-1.インプラントの平均的な寿命

インプラントの寿命は、一般的に10年以上使い続けることができるといわれています。

ただ、個人差があり、歯周病や噛み合わせが悪く、中には2~3年でだめになってしまうケースも報告があります。

また、適切な治療が行われ、しっかりとメンテナンスやケアされているインプラントは30年以上持っているものが多く報告されていますので、ご自身の管理が大切になります。

1-2.インプラントの保証期間

インプラントにとっても自分の歯にとっても7年というのは一つ区切りの時期で、7~10年くらいに保証期間を設定しているクリニックさんが多いようです。

自分の歯でも10年も使えば割れたり何かが起こりますから、10年を超える保証期間を設定しているクリニックさんに関しては、保証の定義や実際の保証内容等確認してみた方がいいかもしれません。

1-3.ブリッジや入れ歯の寿命との比較

インプラントとよく比較されるブリッジや入れ歯の寿命はどのくらいなのでしょうか。

1-3-1.ブリッジの寿命

ブリッジの場合、患者様の状態にもよりますが、7年前後で再治療の可能性があるといわれています。

ブリッジ使えなくなるとは、虫歯や歯周病など土台の歯に問題が生じる場合や、被せ物の破損などブリッジ本体に問題が生じる場合があります。

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1-3-2.入れ歯の寿命

入れ歯の場合、患者様の状態にもよりますが、3~5年前後で再治療の可能性があるといわれています。

入れ歯は顎の骨、残存歯、歯ぐき、歯の粘膜に変化が生じやすく、作った時の状態から、その変化に合わせて定期的に修理や追加の材料、再治療となるケースが散見されます。

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1-4.インプラントの寿命が来たらどうなるのか

抜けてしまったり壊れたインプラントは再治療が必要になる場合があります。

中には、ブリッジや入れ歯にするしかないケースもあります。

ですので、それを未然に防ぐことと、もし万が一そうなってしまったインプラントに関しては、担当の先生とよく相談し、適切な処置を受けることがベストでしょう。

2.インプラントが使えなくなるとは

よく見られる主なケースとしては、二種類あります。

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出典:http://www.implant.ac/

2-1.埋め込んだ人工歯根部分(インプラント本体)に問題が生じた場合

歯周病(インプラント周囲炎)の拡大、インプラントの脱離、破折など。

インプラントが抜けてしまったり、壊れてしまった際、再治療が必要な場合もあれば、もう一度インプラントするのが困難なケースもあります。

2-2.土台(アバットメント)や被せ物に問題が生じた場合

止めているネジの破損や、インプラントと被せ物との接着に使用した接着剤の劣化、はがれ、被せものの破損。

こちらはほとんどが普通の歯と同じトラブルですので、簡単な修理だけですむ場合も多いです。

しかし、インプラントは噛むことがしっかりできるため、噛む力で壊れてしまう場合には原因を解明することが大切です。

3.インプラントの寿命を縮める原因

インプラントの寿命には、大きな要因として歯周病と噛み合わせというポイントがあります。

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