歯を守る!唾液の8つの働きと自分でできる唾液を増やす方法

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唾液には、虫歯から歯を守る大切な役割があることを知っていますか?
歯科医院で「よく噛んで唾液を出すようにしてください」「噛むことで唾液が出て虫歯予防になります」と説明を受けたことがある方も多いかもしれません。唾液は大きく分けて8つの働きがあると言われ、唾液が多くでることによってお口の健康も保たれています。そこで、今回は唾液の働きと増やす方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

唾液が少なくなるのには、さまざまな原因が挙げられます。また

1.歯を守るための唾液の8つの働き

唾液には虫歯や歯周病から歯を守るための働きや、食事をするときの助けになる働きがあります。

1-1.潤滑作用

口の中を潤し、湿った状態を維持する働きです。

なぜ潤っていることが大切なというと食べ物を飲み込んだり、噛み砕いたりする時に、お口の中が乾燥していてカサカサの時は、飲み込みにくく喉のあたりに食物がひっかかり、喉を通らないからです。

喉が乾いている時に、水分の少ない食事を摂ると喉に詰まって、焦って水分を摂ることはありませんか?唾液で潤っていることで、スムーズに食事ができるような働きがあるのです。

1-2.粘膜保護作用

潤滑作用と同じように、口の中を潤す働きがありますます。

極端にお口の中や唇が乾燥していると、ヒリヒリとした痛みが出たり、唇が切れたりした経験や口の中が乾きすぎて、歯がすれて痛みを感じたり、歯に粘膜が引っかかり、粘膜や皮が剥けてしまったという経験をしたことがあると思います。

唾液でお口の中や唇が潤うことで、粘膜や頬、皮膚などの柔らかい部分を硬い食べ物や、歯から守る働きがあります。

1-3.洗浄作用

口の中に溜まっている汚れを洗い流す働きがあります。

唾液は食べ物を喉まで運んでくれる役割があり、唾液が少ないと食事の後に口の中に食べ物が残りやすかったり、飲み込みが悪くなったりします。

特に、奥歯では、歯と頬のくぼみのあたりに食べ物が残ってしまうことがあります。

普段、無意識に食事をしていると思いますが、食べ物を喉の奥に運んで、口の中に残さないような働きをしてくれています。

1-4.消化作用

唾液の成分には酵素があり「消化酵素」のアミラーゼが含まれています。

アミラーゼはアミラーゼは消化酵素の一種で、でんぷんなどの糖分を分解するはたらきがあり、おもに膵臓と唾液腺から分泌されていると言われています。

分解する働きがあるため、食べ物の消化を助ける働けてくれます。

1-5.溶解作用

食べ物と唾液を混ぜ合わせて味を感じる働きを助けます。

食物中の味質を溶かして、味覚の発現を助ける役割があります。噛めば噛むほど味がでるという言葉があるように、噛めば噛むほど、唾液と混ざり合い、味質を溶かし出し、味を感じるようにする働きがあります。

1-6.緩衝作用

お口の中を中性に保ち、虫歯から守る働きがあります。

お口の中は通常は中性に保たれています。食事をすると発酵生炭水化物から虫歯菌は酸を作り、お口の中やお口の中にある汚れを酸性にします。

虫歯ができるのは、お口の中が酸性に傾いた時です。食事をするたびにお口の中は酸性になるため、放っておくと虫歯になって大変ですが、酸性の状態から中性の状態に戻してくるので、虫歯にならないで保つことができています。

そのため唾液が歯を虫歯から守ってくれていると言われています。

1-7.抗菌作用

虫歯菌や歯周病菌の細菌からお口を守る働きがあります。

唾液の抗菌作用は、ラクトフェリンやリゾチームという物質で、細菌が増えるのを抑えてくれる働きがあります。

ラクトフェリンは細菌が成長するためのイオンとくっつく特徴があり、細菌はこのイオンを使えない状態になるため、繁殖ができなくなると言われています。

リゾチームは細菌が自分の体を守るための壁を溶かす働きがあります。細菌自身の細胞の壁が溶かされるため、細菌が働けない状態にてくれる働きがあると言われています。

1-8.再石灰化作用

虫歯になりかけの歯を修復する働きがあります。

唾液には歯のエナメル質の成分と同じ、ハイドロキシアパタイトが含まれています。唾液が常にお口の中にある状態では、歯の表面を常に守っている状態で、同じ成分で歯を修復している状態になります。

この状態を再石灰化といいます。歯の表面を常に、再生し続け、虫歯を防ぐ働きがあります。ただし、修復する力と虫歯になる力のバランスが崩れると虫歯になってしまいます。

2.唾液の基本的な量

2-1.唾液の量

唾液は1日に約1リットル~1.5リットル出ていると言われています。おおよそ、ペットボトル1本分もの唾液が出ていることになります。

唾液は、勝手に出てくるものではないので、水分補給が大切です。摂取した水分は、汗や尿、唾液として使われるため、普段から水分補給の少ない人は、唾液も少なくなる傾向にあることが考えられます。

2-2.唾液の日内変動

人の生活に、一日のサイクルがあるのと同じく、唾液も時間によって変化することが分かっています。

これを「日内変動」と言い、昼間は唾液の分泌が多く、睡眠中はほとんど分泌されないことがわかっています。

3.唾液を増やして虫歯予防

3-1.唾液が多いと良いこと

唾液が多いと、先ほど解説した唾液の8つの働きを十分に活用することができます。

また緩衝作用や再石灰化作用の働きで虫歯予防の働きをしてくれます。

3-2.唾液が少ないとどうなる

唾液が少ないと先ほど解説した唾液の8つの働きを十分に活用することができなくなります。

例えば、唾液が少ないと、食べ物を飲み込みにくくなったり、しゃべる時も、発音がしにくくなったりします。

また、緩衝作用や再石灰化作用の働きが少ない分、虫歯予防のための力が少なくなることも考えられます。

唾液が少ない原因や唾液の増やし方について、詳しくは「唾液が少ない!口が渇く9の原因と唾液の分泌を増やす方法」をご覧ください。

3-3.よく噛んで唾液を増やす

唾液を増やすためには、まずはよく噛む事です。1口30回噛むことが推奨され「噛ミング30」カミングサンマル というキャッチフレーズがあります。

3-3-1.噛むことの利点

1 乳幼児がさまざまな食品を食べる際に20~30回噛むと安全に飲みこむことができる。

サイト監修

小野澤 彰(歯科医師)/ 歯科オノザワ院長

  • 1996年 東京歯科大学卒業
  • 1996~1998年 東京医科歯科大学研修医
  • 1998~2002年 大西歯科勤務
  • 2002年4月1日 歯科オノザワ開院

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