歯がボロボロに?無意識の食いしばりで起きる症状と治療法

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00無意識のうちに奥歯に力が入ってしまう、食いしばりの癖をどうにかしたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。

食いしばりによるトラブルは意外に多く、いま起きているカラダの不調が実はくいしばりが原因だったということもあります。

虫歯ではないのに歯がしみたり痛みがあるなど、歯やお口周りに局所的な症状がでたり、頭痛、肩こりなど全身的にも様々な影響を与えます。

今回は、食いしばりからくる症状やその治療法についてまとめます。ぜひ参考にしてください。

1.食いしばりとは

食いしばりとは「クレンチング」とも呼ばれ上下の歯を無意識に噛みしめてしまう状態のことを言います。

通常リラックスしている状態では上下の歯は当たっていません。安静時空隙と言って、リラックスしている時の上下の歯と歯の間は約2ミリ程度あいているのがベストな状態です。

2.食いしばりの癖がないかセルフチェック

食いしばりや歯ぎしりは、無意識のときに癖づいてしまう場合も多くあります。意識して自分の状態を観察してみましょう。

以下の項目に2つ以上当てはまったら、食いしばりや歯ぎしりをしている恐れがありますので要注意です。

▫️ 朝起きると、顎が疲れている感じがする
▫️ 朝起きると、歯が浮いているような感じがする
▫️ 寝ている時、歯ぎしりをしていると指摘されたことがある
▫️ 気づくと歯を食いしばっていることがある
▫️ 頬の内側の歯が当たる部分に白い線がある
▫️ 舌の先端や周囲がでこぼこになっている

2-1.頬の内側の歯が当たる部分に白い線がある(咬合線)

食いしばりをしているお口の中は陰圧になるため歯の跡がついてしまいます。

2-2.舌の先端や周囲がでこぼこになっている

鏡で舌を見てみると舌の周囲に歯の跡がついてしまう事があります。

これは歯の圧痕と呼ばれ咬合線同様にお口の中が陰圧になることにより歯の跡がついている状態です。

3.食いしばりの原因

歯の食いしばりや歯ぎしりの主な原因は、ストレスや緊張と言われています。

瞬間的に、食いしばりをした方が力を入れやすいために力仕事やスポーツなどの際は、食いしばって仕事をしている状態になります。瞬発的に歯にかかる力は200~300㎏とも言われています。

3-1.緊張や集中する場面

とても緊張する場面に遭遇したり、何かに集中している時も食いしばりをしています。

3-2.ストレス

対人関係などストレスによって食いしばりをしてしまう場面が多くみられます。

逆にストレスの緩和のために食いしばりをしているという見方もあるようです。

4.食いしばりによって起こる全身の症状

局所的なものから全身の症状まで、食いしばりの影響によって様々な症状が引き起こされます。

4-1.お口周りの症状

詰め物が割れる

普段の食生活で歯にかかる力は男性約50~60㎏、女性約45~50㎏です。

瞬間的に力を発揮する場合約200㎏もの力がかかると言われています。
その力によってセラミックなど縦の力に弱い詰め物が割れたりすることがあります。

頬や舌に圧痕がつく

くいしばりをしているお口の中は頬に白い線がついたり、舌にでこぼこの跡がついたりします。

歯が割れる、欠ける

詰め物が割れるのと同様に歯が割れることもあります。

歯の成長線に沿ってヒビが入り、最終的には割れてしまう事もあります。
または、歯に力がかかる事により歯の根元の部分のエナメル質が、一番薄い部分から欠ける事もあります。

歯の根が割れる(歯根破折)

歯が割れるのと同様に根の部分(歯根)が割れることがあります。

特に神経の治療をした歯に起こりやすく、歯の神経を抜いた歯は乾燥状態になりもろくなります。

歯がグラグラする

歯を支えている骨(歯槽骨)に力がかかる事により、骨が破壊され歯がグラグラと動揺してしまいます。

歯がすり減る

食いしばりに加え歯ぎしりをしている場合、歯がすり減る事があります。

歯と歯の間に食物がない状態で、歯のエナメル質同志がぶつかるとお互いに削れを起こしすり減ってしまいます。

歯が移動する

強い力が歯にかかり続けていると、矯正力がかかり歯の移動を起こしてしまう事があります。

垂直方向に力がかかり続けると歯の圧下が起こり歯がめり込む状態になります。
奥歯のかみ合わせの圧下がおこると前歯に力がかかり、今度は前歯が前方に開く状態になります。(出っ歯やすきっ歯の状態)

もともと歯周病のある方は、骨(歯槽骨)が弱くなっているため歯の移動が起こりやすくなります。

骨が隆起する

骨隆起と呼ばれ上顎や下顎など骨が力の負担により隆起します。

知覚過敏が起こる

歯に負担がかかり続けると歯が割れたり欠けたりヒビが入ります。

歯が欠けてエナメル質が露出したり、歯に深いヒビが入ると虫歯ではないのに冷たいものがしみて痛むといった諸症状が出ます。

歯髄炎や歯周病になる

過度な力がかかる事により歯の神経(歯髄)に炎症が起きたり(歯髄炎)、歯周病が悪化することがあります。(咬合性外傷)

顎関節症になる

食いしばりにより顎の関節に負担がかかってしまったり、咬筋の筋肉痛など顎関節症と呼ばれる症状が現れます。

口腔乾燥(ドライマウス)が起こる

食いしばりの影響で顎関節症を起こすと顎の間接のズレにより唾液腺が圧迫され唾液の分泌が減少してしまい口腔乾燥が起きることがあります。

虫歯や歯周病になる

歯に力が加わり歯にヒビが入ると虫歯になりやすくなります。

歯に入ったヒビには虫歯の原因である細菌が侵入しやすくなり虫歯の起点となります。
また、もともと歯周病がある歯に対して力がかかると歯周病を悪化させてしまいます。

4-2.全身の症状

頭痛

顎を動かす筋肉の一つである側頭筋の緊張により頭痛を起こすことがあります(緊張型頭痛)

首や肩の凝り

日常的なくいしばりにより咬筋、側頭筋など様々な筋肉が緊張し首や肩の凝りの症状が出る場合があります。

ほうれい線

食いしばりにより口の周りの筋肉(口輪筋)がかたまり、ほうれい線やシワが目立ってしまいます。

5.歯医者で行う治療法

5-1.マウスピース

歯科医院において、歯ぎしりくいしばりの治療で最も広く使われているのがマウスピース(ナイトガード)です。

歯の型をとり石膏模型に合わせマウスピースを作製します。

5-2.かみ合わせの調整

かみ合わせの高さが低くなると食いしばりを助長させることがあります。かみ合わせの状態を診断してもらい必要があればかみ合わせを調整してもらいましょう。

6.自宅でできる予防法

6-1.意識改善法

上下の歯を接触させていることに気づいたら意識的に離すことをしてみる方法です。

6-2.頬杖をしない

頬杖をすることにより顎がズレ、顎関節に偏った力をかけてしまいます。

6-2.横向きで寝ない

横向きで寝ると横向きの姿勢により顎関節に負担をかけます。

6-3.枕の高さを低くする

枕を高くしすぎると顎や首に負担をかけてしまいます。

6-4.食いしばりを意識する

まずは食いしばりを自覚することが重要です。日常生活で食いしばりをしていることに気づく事により食いしばりを予防することができます。
上下の歯を接触させていることに気づいたら意識的に離してあげたり深呼吸をするなどさまざまな方法があります。

よく見る場所(テレビやパソコン)などに『歯を離す』と書かれた付箋やシールを貼っておいたり、大きく深呼吸し軽くストレッチを行うとよりリラックス状態に近づきます。

6-5.マウスピースを使う

食いしばりは起きている時だけでなく寝ている時にもしています。

起床時は意識的に上下の歯を離す方法で対応できますが、寝ているときは無意識の為意識的に離す事ができません。
就寝中はマウスピースを入れ、無意識中の食いしばり時のクッションとして使用しましょう。

まとめ

歯科受診の理由として多くの方が歯の痛みやしみる症状で来院されます。虫歯や歯周病で痛みが起きている場合の他には今回のテーマである食いしばりや歯ぎしりが原因として考えられます。

食いしばりや歯ぎしりによって起きる症状は様々です。様々な不快症状があり元をたどると食いしばりや歯ぎしりが原因だったということがよくあります。

虫歯や歯周病で歯を失う他にも歯ぎしり食いしばりで歯を失うこともあります。
または食いしばりや歯ぎしりにより虫歯になりやすくなってしまったり、歯周病が悪化するといった悪循環となることも考えられます。
症状が悪化する前に、もしかして?と思ったら歯科医院を受診してみましょう。

鎌田 瑞乃
Author: 鎌田 瑞乃(歯科衛生士)

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